10月でいたっん仙台市の基礎健診・特定健診が終わり(1月に再開)、皆さん結果を聞きにいらっしゃっています。
健診の高血圧の基準は非常に厳しく、拡張期血圧(SBP)130mmHg、拡張期血圧(DBP)85mmHgのいずれかを上回ると正常血圧ではないと判断されてしまいます。これには皆さんに注意を促す意味合いが含まれています。
高血圧治療ガイドライン2014では
診察室血圧:SBP140mmHg< かつ/または DBP90mmHg<
家庭血圧 :SBP135mmHg< かつ/または DBP85mmHg<
が高血圧と診断されます。
この診察室と家庭とでの基準の違いは診察室での測定は医師や看護婦の前で緊張してしまうため、健康な方でもどうしても血圧が高めになってしまうためです。
緊張しやすい方や心療内科の患者さんでは、家庭血圧が110/70くらいなのに、診察室では170/120くらいまで上がってしまう方がいます。
これは緊張を意識していなくても診察室で交感神経が過緊張状態になったり、ストレスで上昇するアドレナリンというホルモンの分泌が増えてしまうためです。
でも診察室での血圧が高くてもすぐに治療を開始するわけではありません。
診察室だけで血圧が高いのか、それとも家庭でも血圧が高いのかを見極めるために、血圧手帳をお渡しして家庭血圧の測定をお勧めしています。
その結果をみて、治療が必要なのか不要なのか、治療が必要な場合、塩分制限や体重減少などの生活習慣の改善でまずは治療を始めるのか、薬物療法もすぐに始めるのか判断して、治療法を提案していきます。